6月のフラワーエッセンスの花 近縁種の開花情報 その7

《ヤロー》

キク科ノコギリソウ属

〈和名〉西洋ノコギリソウ

 

学名のアキレアは"英雄アキレス"に由来し、ミルフォリウムはラテン語で"千の葉"を表します。

 

ヨーロッパ原産ですが、オーストラリア、アメリカや日本でも帰化植物になっています。

花期は7月から9月で草丈60cmほどになります。

 

羽状複葉がノコギリのように見えるのが特徴です。

 

薬草としては、止血、傷口を固める効能や殺菌力があります。

若い葉は食用になります。

 

ヤローの花は、小さな花が数多く集まり、傘のような形をしています。

一つひとつの小花を見てみると、中心部に筒状花が集まり、その周囲には花弁のように見える舌状花が5枚集まっています。 

 

写真はヤローの園芸品種でピンク色です。

ピンクヤローは学名を見るとヤローの変種のようです。

青々とした葉が勢いよく茂る中に、真っ直ぐに立っています。

花の姿に力強さを感じます。

 

 

《エケネイシャ》

キク科ムラサキバレンギク属

〈和名〉ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)、火消しのまとい"馬簾"に似ているから。

学名のプルプレアは「紫色の」という意味です。

 

エケネイシャの特徴である、中央の盛り上がったトゲトゲした筒状花(小さな花の集まり)の形態から、ウニやハリネズミを意味するギリシャ語の"echinos"エヒノス(エキヌス)が由来となっています。

 

花弁に見えるのは舌状花でやや下向きになります。

 

北米大陸原産で、寒さに強く暑さに弱く、やや乾いた土地を好みます。

 

サプリメントやハーブティーや薬草として有名な花です。

(園芸品種パウワウワイルドベリー)

 

(園芸品種・チャイニースピリット)

 

近縁種のホソババレンギクは、「幅の狭い葉」という意味の"アングスティフォリア"の学名を持ちます。

 

エケネイシャの中では3種類だけが薬用として使われます。

ホソババレンギクは根まで全草が薬用として使用できますが、

FESのエケネイシャとパリダの2つは葉と茎のみ使用します。

 

葉と茎は剛毛に覆われています。

(ホソババレンギクの茎と葉)

 

FESのエケネイシャの花は、大きい花で、背も高いようです。

園芸品種や近縁種は小ぶりで背も低い為、受ける印象は違います。

 

花の姿は、太陽を呼ぶ"てるてる坊主"に私は見えます。

 

 

植物観察担当 佐々木