佐々木さんからの3月の花便り、今回は寒葵と双葉葵です。
(3月の京都府立植物園、②木の花、③ヤナギ、④可憐な花たち、は各タイトルをクリックしてご覧ください。)
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今回、絶滅危惧種についての講演と展示会がありました。
講演は聞くことができませんでしたが、カンアオイの展示を見ました。
初めて見る珍しい植物です。
「カンアオイ」(寒葵)(学名 Asarum nipponicum)
ウマノスズグサ科カンアオイ属の植物です。
日本固有種であり、繁殖は100年で1mという大変遅い広がり方です。
葉の下、地面の上に花を咲かせます。
一説には、ナメクジなどの地面を這う虫で媒介するためと言われています。
写真は、植物生態園のもの(写真1~3)と、展示されていた色々なカンアオイです。
薄緑色の花(写真4)、パンダカンアオイ(写真5)、オナガカンアオイ(写真6)です。
これは、ほんの一部です。
展示は様々な種類があり、驚きながら見ることができました。
根に清涼感がある香りがあります。嗅がせて頂きました。
花びらはなく、先が3つに裂けた釣り鐘状の萼です。
雄しべ12本、雌しべ6本ということですが、そうでないものもあるそうです。
原生しているものは減少して、鹿に食べられたり、ギフ蝶の幼虫が好むそうです。
もう一つは、「フタバアオイ」(双葉葵)(学名 Asarum caulescens Maxm)です。
ウマノスズグサ科カンアオイ属です。
植物生態園と紫陽花園の近くの林の中にありました。
葉は葵の御紋のモデルです(写真1)。
花は、葉の下に隠れています。地面よりは上に咲いていました(写真2、3)。
自家受粉で増えるようです。
県によっては絶滅危惧種指定されています。
ほんとうに植物園は驚きの宝庫ですね。
佐々木
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地面の上に花を咲かせる寒葵、とても珍しいですね!
双葉葵も「葵の御紋」でハート型の葉は有名ですが、花はなかなか見る機会がありませんでした。
葉っぱの下で密やかに咲いていたのですね。
佐々木さん、貴重な写真をありがとうございました。